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烏蘭浩特から大連手前まで暑苦しい乗車の旅

 車窓に映る蒼い草原を追って④|中国阿房列車20|広州から大連まで駆け抜けた乗り鉄紀行第4弾。今回は、烏蘭浩特から大連手前の瓦房店までの1011㎞区間をK7036次で一昼夜かけて向かう。意外と蒸し暑い寝台車内、うるさい人たちが相部屋とストレス溜まり放題の車内でどう切り抜けて過ごしていくか。読めば中国鉄道のことがよく分かる第4回目乗車記のはじまりはじまり〜。

●都市人口21万人の小都市・烏蘭浩特
 6月19日、烏蘭浩特(ウランホト)駅に到着したあと、食事をするために駅近くの食堂を探し回った。烏蘭浩特市は内モンゴル自治区東北部の呉安盟東南部にある市で吉林省の白城市と隣接する。人口は29万人(2017年)といわれており、そのうち都市人口は約21万人。
 駅前しか見ていないので、発展状況は読めないが、人口が約21万人だと群馬県の太田市(22万人、2017年)に近い。駅周りには大型スーパーが見当たらず個人経営の店舗だらけだったので、そこそこ発展しているという感覚。公共バスは出ているし、タクシーも走っている。

 お昼ご飯は駅そばの個人経営の店で、チェーン店の李先生に入った。これまで塩っ気の多い料理が続いたので、さっぱりしたものを食べたく鶏肉の細切り麺を注文。塩味だったがあっさり味で、血圧の心配をしなくてすんだ。

 次に乗車する列車は烏蘭浩特から遼寧省の大連まで向かう長距離快速列車のK7306次で、14時56分に同駅を出発し、翌日の6時30分には大連に着く。途中吉林省の白城から長春経由で大連に向かうのだった。
 東北の地理感覚がイマイチなので、結構距離がありそうに見えるが、軟臥価格は下段で400元を切る398.5元。調べてみると1116㎞区間を15時間かけて走るため、意外と距離は短い。同列車を下車後、別目的があるため、終点停車2駅手前の瓦房店駅までの切符を買っていた。

 烏蘭浩特の駅舎自体は1931年からある歴史ある建物だ。ちょっとしたイスラーム寺院みたいな膨らんで尖った屋根の特長な駅舎に向かう。中国語漢字以外でモンゴル語も併記しているが全然読めない。駅に入るときは最初に切符と身分証の照合を行って駅の敷地内に入り、ここで切符売り場と駅舎方面に分かれる。駅舎では荷物検査があるが緩い。新疆ウイグル自治区にある駅のように、水を持っている乗客を止められたり廃棄を迫ったりすることなく、すんなり中に入れる。

 そういや、乗客を立たせて金属探知機を使ったボディチェックを行う駅も増えてきたが、この駅でも例外なく実施している。広州より厳しいが空港より緩いという感じだが、機械とはいえ他人に身体を弄られる行為は決していい気分ではない。

 改札がはじまって軟臥に向かう。今回は油断して下段切符を買いそびれてしまい、上段しか買えなかった。乗車するとすでに先客がおり、2家族で個室を2室使用中。暑苦しい巨漢が3人(私も入れると4人)もいるので、この時点ですでにベッドを変更してもらいたくなった。しかし、前日のガラガラとはうって変わり、この日から通常は出勤日なのでで、切符はすべて売り切れとなっていた。

●かつて主力だった電気機関車は第2線で活躍
 先頭の機関車は東北ではローカル列車の牽引機となっている電気機関車の韶山9G型が担当。この列車は機関車を途中で交換することなく最後まで牽引していた。韶山9G型は、直達特快列車の牽引役割を和諧D1DとD3Dに譲り、第2線で活躍している。東北エリアの電化もだいぶ進み、その分東風11型や東風4D型といったかつて特快列車を牽引していた花形ディーゼル機関車は駆逐されつつある。

 東北でディーゼル機関車が走っているエリアをざっと挙げると、ハルビンから佳木斯方面、チチハルから満州里と漠河方面、牡丹江から図們経由の長春方面、龍井~通化経由~瀋陽方面、瀋陽~丹東ほか地方都市同士を結ぶ細かい区間。完全な電化は当面は無理だけど、今後は緩やかに架線が張られていくだろう。

 定刻に烏蘭浩特駅を出発した同列車は、最初は長春に向かって進んでいる。発車と同時に降ってきたゲリラ豪雨をものともせず快走している。沿線風景は5時間前に見た一面の草原とは打って変わり、農耕地と防風林のセットだが、ところどころ小川と草原の素敵な組み合わせも見れた。雲の隙間から差し込む太陽光が緑と青の豊かな自然を演出している。

●賑やかな車内にうんざり
 個室内から響き渡る大声が止まない。隣部屋同士の2家族が入れ替わりやって来るので、会話が止まらないのだ。トランプゲームで盛り上がっている。
 軟臥とはいえここまで賑やかに遭遇したのは何年ぶりだろう。いや、地方快速ではガラガラが続いた軟臥だったが、中産階級が増えたことで高い切符が買えるようになり、あまつは高級軟臥の上段でも買う人も増えている。

 寝台で辛いのは相部屋になる客を選べないというところだ。都市部の客層のマナーは向上しているが、ちょっと地方に行くと傍若無人な客層が増える。イヤホンを付けず動画や音楽の音を辺りに撒き散らす「電子音テロ」やくちゃくちゃ音を立てながらご飯を食べてゴミをその変に捨てる「飯テロ」と以前はそこまで気にならなかった行為が、年を経る毎にどんどん不快に感じていく自分がいる。
 まあ、他の客層から自分を見れば、ものすごくマナーにうるさい神経質な乗客に見えてくるだろう。やはり寛容な心は必要だ。

●走る路線はニューライン
 現在走っている路線は、昨年の8月に開業したばかりの長白烏線である。文字通り、長春、白城、烏蘭浩特を結ぶ路線で、412㎞区間の複線電化路線である。時速200㎞の設定をしているため、動車組のCRH5を使ったCの城際列車が1日3本往復しているほか、BST軟座車両14編成のZ列車が烏蘭浩特駅から長春間を片道1本走っている(逆ルートは長春から白城止まり)。
 このZ列車は普段は長春と白城間を1日3往復している。同区間の年間利用客は501万人、1日平均8043人にのぼる。

 関係ないが、長春から内モンゴル自治区の海拉爾(ハイラル)行きの列車があることを発見した。早朝長春駅を発ち、同路線を経由して烏蘭浩特、阿爾山を経由してその日の20時に終点に到着する面白いダイヤだ。6月にはなかった。こういう登場したてのマニアックな路線を経由する長距離列車には乗ってみたいといつも感じる。

 相変わらず農耕地と防風林のセット風景は続いているが、新線建設にあたり、これまで使用していた旧線路の跡は所々残っている。中国の鉄道は在来線でも輸送速度アップのために時速100㎞から200㎞の路線を作り直したり、並走させることは珍しくない。サービスの良し悪しは列車ごとにばらばらだが、インフラという面で考えれば素晴らしい。とはいえ、新線が完成しても駅舎が中途半場だったり、公共バスの本数が全然足りなかったりといった横のつながりは相変わらずチグハグだが。

 16時過ぎに白城駅に到着。この駅で通遼方面とチチハル方面に分岐する線路がある。長春から白城に来た大半の列車は同駅でチチハル方面に向かっていく。東北地方も内モンゴルと変わらず暑い。気温は32度を上回っており、今年の北半球は高温ばかりでヨーロッパ方面は熱波で酷い目に遭っている。東北地方は寒いか涼しいイメージが強いが、真夏日は広東地方を超える高温になることを忘れてはいけない。

 上段ベッドによじ登って少しばかり寝る。次に目が覚めたのは18時過ぎで、長安屯という駅を出発したばかりだった。この列車、次に停車する駅は査干湖に18時13分、松原に18時36分と小刻みに停まっていく。こちらも沿線の足として存在する列車なのか、駅に到着するたびに乗客の入れ替わりが行われる。

●食堂車で時間を潰す。こんな過ごし方もあり
 18時30分前に食堂車に行き、注文した魚香肉絲(赤身とキクラゲと筍の細切り炒め、地域によって具材が異なる)を食べてしばらく窓の外を眺め続ける。車内は混んでいるが食堂車だけは高い料金を敬遠しているのかそれとももうすぐ降りるから不要なのかガラガラ。30分ほど食堂車で寛いだが、別にどかされることもなく、ただただ西に沈みゆく太陽を眺めていた。こういう黄昏れる時間も非日常的空間だと言ってもいい。

 部屋に戻り、同室の乗客たちがそわそわしていたので、ひょっとして長春駅で下車か?という淡い期待を抱かせたが、最終的に終点の大連まで向かうことが確定。自分のほうが先に下車することになった。20時46分に到着した長春駅では24分間の停車時間があり、ホームで売店があればそこでビールのおつまみを買おうとも考えたが、悲しいことに同駅のホームで販売店は見かけなかった。

 21時過ぎに長春駅を発車したあとは、瀋陽を経て大連へ向かう。眠くなったので部屋に戻るが、すでに床についた巨漢3人組のイビキの大合唱がうるさく眠れやしない。今後は耳栓用意も必要だな。クーラーが停まっているため、着ている服が暑くてたまらない。換気をするため、個室のドアを少し開けて、上半身もシャツ1枚の格好で寝た。イビキがうるさくて全然寝付けない。しかも、駅に到着するたびにウトウトから目が覚め、ベッドを降りてトイレに行ったりもした。

●まともな熟睡ができなかった
 23時以降は1時間30分から1時間の間何らかの振動が起こることに目を覚ます羽目になった。翌4時手前には流石に睡魔が襲ってきたが、あと1時間後の5時には瓦房店駅に到着するため、着替えて荷物をまとめて通路で座っていた。
 乗務員から寝台票と切符を交換してもらい、窓に肘を立てながらウトウトしながら到着を待ちわびていた。外の景色はすでに白みがかかり、あと10数分もすれば次第に明るくなるだろう。瓦房店駅近郊は曇りのようだが、これなら気温が高くなっても強い日差しを浴びて嫌な汗をかくこともない。

 予定通りの時間で瓦房店駅に到着後、駅を出て近くのバスターミナルに向かった。駅そばバスターミナルでは6時10分から金城・復州湾方面に向かうバスが発車している。次の目的地に向かうまで時間があったので、朝食を食べに小さな食堂に足を向けた。

2018年8月10日