安住生活 いつでも どこでも 安心を
ログイン

メールアドレス / アカウント名/携帯番号

パスワード

123

アカウント名

メールアドレス

パスワード

もう一度パスワードをご入力ください

上記のメールアドレスで会員登録の認証をお願いします

アカウント名

携帯番号

認証番号

パスワード

もう一度パスワードをご入力ください

上記の携帯番号で会員登録の認証をお願いします。

携帯番号でパスワードを再設定

携帯番号

認証番号

新しいパスワードをご入力ください

もう一度新しいパスワードをご入力ください

親友を追加

何かと言って

1泊2日で駆け巡る重慶の旅

 春節前のとある週末、1泊2日という短期間で重慶に行ってきた。重慶といえば長江と嘉陵江という2つの大河に囲まれ、坂が多く、火鍋を中心とする辛い料理しかないイメージが強かったが、実際行ってみたらそれがものの見事にハマっていた。本来の目的は重慶から広州まで向かう動車組の乗り鉄だったが、それ以上に市内を走る乗り物に圧倒された週末だった。


◎地下も走るしビル中も走る-重慶モノレール
 今回、重慶に到着したのは土曜日から日曜日に日付が変わった深夜だった。空港から市内までの距離を考え、この日は空港近くのホテルに宿泊した。早朝ホテルの車で空港まで送ってもらいモノレールの軌道3号線起点の江北機場T2駅に着いた。

 この駅は軌道3号線と10号線が走っているが、ホームは共に地中奥深いところにある。どれくらい低いかというと、ざっと地下4〜5階分の深さ。エスカレーターに乗って降りて降りて…ええっまだ降りるの!? と随分深いところまで降りてモノレールに乗車。最初から障害物競争をやらされている感じだ。

 重慶は地下鉄も走っているが、同市では国鉄を除く鉄道をひっくるめて重慶軌道交通◯号線という名称で統一している。日本人の常識なら、モノレールは高架の上を走るというイメージが強いが、重慶のモノレールは高架も走るし地下も走る。3号線ですら全駅の1/4は地下駅となっており、それだけ重慶の地形が起伏に富んでいる証拠にもなる。空港の駅から牛角沱駅を経由して重慶駅そばの兩路口駅まで向かった。

 空港駅を出ると地下から高架に上がり、次の碧津駅で空港線と合流したあとしばらく高架を走るが、龍頭寺駅〜重慶北駅南広場駅、鄭家院子駅〜観音橋駅は地下駅が続き、嘉陵江を渡った牛角沱駅は高架駅だが、次の兩路口駅は山の中に設けられたため、地下扱いの駅…とまあ複雑。モノレール自体の速度は速くなく、空港から牛角沱駅まで約50分かかる。

上下線のモノレールがすれ違う李子壩駅。マンションの中に駅があるということがお分かりだろうか。このホームでは勢いであがって来る車両が撮れる

 牛角沱駅で乗り換えとなる2号線は、2005年に建設された重慶市初めてのモノレールで、日本の技術がそのまま使われている。この駅では、3号線の下を走る2号線の軌道のアップダウンが嘉陵江沿いに延々と続き、見事な景色となっている。また同駅のホームから遠くに見える2号線の李子壩駅は世界でも珍しいマンションの中に駅がある。19階の建物のうち、6階が切符売場、8階がホームという奇妙奇天烈な造りとなっている。


◎112mのエスカレーターを降りて重慶駅へ
 牛角沱駅の隣は兩路口駅となるが、この駅も山の中に設けられたため地下駅扱いとなっている。1号線との乗り換えができるが、同駅から鉄道の重慶駅(菜園壩)前まで降りる長さ112mのクラウンエスカレーター(皇冠大扶梯)の方がマニアックな施設としては有名だ。山の斜面に造られたため、途中ガラス張りの中腹から太陽光が差し込んで来る。上から下まで2分半を要し、2元の料金が発生する。

エスカレーターの出口を出ると重慶駅(菜園壩)前の広場に出る

    6時台から21時台まで毎日稼動する市民の貴重な足となっているが、運行時間外は並走する階段を使わなければいけない。実際乗ってみると、地下鉄やデパートで乗るエスカレーターと違い、着地点がなかなか見えてこないこと気付きはじめる。

 人によっては地面に吸い込まれそうになる錯覚を起こし、ベルトにしっかり掴まっていても体のバランス感覚がおかしくなるし、無意識のうちにヒザ下もガクガク震えてくる。ようやく駅前の広場に到着したものの、主役の座を重慶北駅と重慶西駅に奪われてしまい、すっかり寂れて果ててしまった重慶駅が目に映った。


◎駅前で火鍋を堪能。そして西駅へ
 いくら落ちぶれたとはいえ、春節の特別輸送で全国各地に臨時列車が発車する重慶駅は貴重な駅だ。この駅から29時間掛けて広州東駅に行く臨時列車があったことに驚いた。各地から重慶に帰省した人々で駅前の歩道がごった返す中、昼食のアテとして大衆点評に載っていた火鍋屋を発見。複数の人数で行動していたため、早速中に入る。

 さすがにお腹が緩くなるリスクを考慮すると、1つの火鍋すべて辛いスープにはできないため、半分白スープ、半分赤スープの鴛鴦鍋に決定。ここに肉や野菜、キノコ類、豆腐などを半分ずつ入れて食べる。お店側で用意したゴマダレが絶妙に美味い。

 それでも赤スープに入った具材を食べたあとの口の中はヒリヒリ。広州で食べる火鍋より何倍も辛い。お口直しに白いスープに入った具材を突っつくが、それでもヒリヒリは治らず堪らずビールを流し込む。昼間からビール早飲み大会になってしまったのは仕方ない。季節外れの大汗をかきながらの火鍋ランチだった。

    そして、次の目的地の重慶西駅まで移動。火鍋屋近くのバス停の菜園壩燈飾城駅から重慶西駅まで325路バスが出ているが、1時間以上かかるためタクシーを選択。重慶駅前で運良くタクシーを捕まえることができた。

 タクシーは坂道でも小回りが効くスズキ小型車のSX4で乗り心地はまあまあ。しかし、坂を駆け上がったと思ったらすぐトンネルに入り、トンネルを出たと思ったらカーブをしながら建物の地下に入るとちょっとしたスリリングが楽しめる。あたかもジェットコースターに乗っている感覚だが、これが実に爽快だったりする。ドライバーは地図で示したルート通りに走ってくれたため片道15.8㎞を35分で走破、料金は40元だった。

 今年の1月25日に開業した重慶西駅は北口と南口に分かれており、タクシーで来ると南口で降ろされる。しかし、日本人は事前に切符を発券しておかないと、南口の切符売場は人工窓口がないため、わざわざ西回りで北口まで400mの距離を向かわなければいけないため、発券は事前に行っておこう。今回は同行者が発車20分前に発券をし忘れていたため、ダッシュで北口に回り、息も切れ切れ発車7分前にホームに滑り込んだ。せっかく切符を買ったのに発券を忘れていたため乗車できなければ洒落ではすまされない。


◎時速250㎞での8時間移動は大変ですか?
 そして今回の旅行のハイライトである重慶西駅から広州南駅までの動車組移動がはじまった。こちらは、1月25日より開業した重慶と貴陽を結ぶ渝貴鉄道を経由して、さらに貴陽から広州南駅までは貴広高速鉄道を走る。現時点で成都東駅から来る列車も含めるとDが付く動車組は1日19本運行しているが、3月5日まで重慶から広州行きの切符はすべて売り切れ状態。6日から普通に買える。乗車したときは春節の帰省ラッシュで広州から重慶方面はすべて売り切れだったため、重慶から入り広州に向かうルートとなってしまった。

 ホームに停車している車両は、昨年あたりから広州東と深圳間でも走りはじめたCRH1AAの重連タイプ。最高速度は250㎞だ。乗車した一等席は1号車と9号車にあり、それ以外は5号車のビュッフェを併設した合造車も含めて二等席となっている。旧CRH1Aに比べると、飲み物が置けるように窓際のボードが水平になっている。ただ、一等席はシートに備わっているテーブルがイスの肘掛けから取り出すタイプでテーブルの上に物を載せたまま席を離れる際はちょっと面倒だ。帰省ラッシュとは真逆のため車内はガラガラ。最後まで乗っていたのは我々ぐらいで途中駅での入れ替わりが頻繁に行なわれた。

 重慶から広州まで動車組で7時間54分。従来の在来線を走る20時間台の長距離列車に比べれば大幅に時間短縮を果たすことができたが、2時間台で結ぶ飛行機に比べるとやはり物足りない。これが一晩10時間台で結ぶ寝台動車組なら助かるのだが、さすがに一等席で8時間も乗車するくらいなら普通は飛行機を選ぶ。寝台と違い、長距離の座席移動はやはり大変だった。

 重慶の天気は曇りだったが、重慶から貴陽に行く区間は山の中を走るため、気温は下がり、車窓に飛び込んで来る景色はどれもが銀世界。山の斜面や段々畑では先日降った雪が溶けずに残っている。何気に車内も寒いが気温を示す表示はなかった。食事は5号車で販売している冷凍弁当で済ます。35元で味はまあまあ。安いカップ麺は売っていないので、事前調達するしかない。

 重慶西駅から貴陽東駅まで約2時間30分。この駅で20分ほど停車した後、貴広高速鉄道に入り、残り5時間ほどかけて広州に向かう。しかし、ここからが辛かった。何といっても乗車に飽きてしまう。寝台列車なら横になって昼寝もできるが斜め130度しか倒せない一等席のシートでは眠り辛い。

 乗客の中には前方のシートを回転して向かい合わせにして、反対側の座面に足を伸ばして寝ていたが、乗務員に見つかり注意されていた。幸い何冊か読み終わっていない雑誌と小説があったためこれを機会に読破することができたのが、この動車組に乗車して良かったことである。やはり5時間を越える乗車なら飛行機の選択肢も視野に入れておいた方がいいだろう。

 7時間50分という長旅を終え、列車は無事に21時37分に広州南駅に到着。その後は地下鉄を2本使い、家に帰る最終バスに何とか間に合うことが出来た。怒濤の1泊2日の強行ツアーも無事終えることができた。